あたふたの週末


金曜日の夕暮れ時。
娘が食べているインスタントラーメンのにおいに釣られてか、今までは登る勢いを見せてはいたけれど前足を乗せるのが精一杯だったLinkが、食卓の椅子に大ジャンプ。相当お腹を空かせて必死なのね。と思いつつ、ここは躾の場面だね。と、いつものように大腿部に平手打ち!それでもあまり応えていないようなので、いつものように「キャン!」と言うまでと思って、再び平手打ち一閃!!これはさすがに効いたのか逃げるように机の下へ逃亡。ふうやれやれだわ。と思ったのも束の間、そのあと後悔の嵐に。
机の下から出てきたLinkの歩き方が変だ。右前足がスカッ、スカッって感じで踏ん張れていない。こっ、これは骨折?顔が紅潮してくるのがわかる。ドキドキドキドキドキ。痛いのかなあ。このまま歩けなくなったらどうしよう。かわいそうに。パパに怒られる。どボうブしビよボうブ。いろんな思いが頭の中に溢れまさにパニック状態。うまく走れないのに逃げるLinkを何とか捕まえ、恐る恐る前足を触ってみると、痛がる様子でもない。安心したくて、骨折だったら痛くて鳴くよねと冷たい視線の娘に同意を求めるも、娘はラーメンに夢中。暴れるLinkを仰向けにして、右前足を握って離すと、ぶらんという感じで力が入っていない。やっぱり骨折?。何度やっても同じようにぶらん。汗々。左前足はどうなってるのと試してみたら右足と同じ様になっていて、これが普通なのかと、ほっ。そこで試しにもう一度歩かせてみるとさっきよりはちゃんと歩けているけど、やっぱりなんだか違和感が。そんなにいつも歩き方をしっかり見ていたわけではないので、絶対におかしいとは言えないけれどなんか違うような気もする。再び不安の雲が広がってきて、娘にも観てとたのむ。いつも通りだよ。大丈夫。と言ってくれえ。という願いもむなしく、あっさり、「ちょっと違うね。」と冷たい視線。落ち込む私を尻目に、食べかけのラーメンに戻る娘。Linkのケガより、ラーメンの延びるのが大事かあ、と心の中で悪態をつく、心の中で。いつも子供たちにLinkをおもちゃにして怪我でもしたらどうするのと叱っている以上口に出しては言えない。Linkに安静にしていてと言っても無駄だし、ずっと抱っこをしているわけにもいかないので、取り敢えずケージに隔離。
それからネットを検索。骨折ではなくて、捻挫や脱臼の可能性あり。どうなるんだろう?いやなドキドキ感は続いていてまともに見れなくて意味なし。そうこうしているうちにパパ帰宅。怒られると思いながらも状況を説明。「もう、祐子さんたらあ。」怒るそぶりなし。「起こってしまったものはしょうがないよ。それよりもまずLinkをどうするか考えよう。」 やっぱり私の旦那様はできている、なんて幸せなんだろうと思いながら、Linkの歩きようを見てもらう。「どうかな。そこが悪そうだと思ってみてるからおかしそうにも見えるけど、変わりないようにも思えるしなあ。とにかく病院に行ってみようよ。」ということで行きつけの病院へ。


病院にて。
ここに来るとおやつがもらえることを知っていて、Linkは興奮気味。こっちの気も知らずにしっぽをいつものように振りながらおやつ頂戴アピール。診察台の上で、そんなに曲がるのというほど、足をクネクネされても全然平気な様子。歩かせてみても異常はなさそうということでした。ただ興奮状態だと普通に歩けてしまうケースあるので、様子を見ましょうということになった。そういえばネットに、犬って痛みに強いというか案外我慢強いらしいと書いてあった。Linkも注射を打ってもらっているときはへっちゃらで、終わった後に振り返って何か痛いんですけどって感じだった。その時は鈍感なのかなあ、ちょっとおバカさん?って思ってたけどそうか我慢強いのかあ。密かに、レントゲンとか撮ったりするといくらぐらいかかるのかも心配だったのでいろいろな面でほっと安心。それと体重が3.2Kgになってた。こっちはちょっと心配。食べて、遊んで、寝るのが仕事だからそんなものだよ。とパパ。



土曜日の朝。
ドキドキしながら、そろっとケージから出して、歩かせてみる。うん。大丈夫そうだ。ちょっとした不注意で大ごとになるところだった。深く反省。それとパパの懐の大きさ救われた。感謝。