奥琵琶湖紀行 その1


本当は土曜日に行く予定だったのだけれど、夕方に予定がは入ったので日曜日に変更した。紅葉のシーズンなので混雑するかもと8時に家を出る。そこそこに色づいてきた加茂街道の紅葉を眺めながら、静原を抜け、三千院前を通り、途中の峠を越えて湖西道路に入る。右手に時々に見える琵琶湖を横目に、心配していた終点の混雑も杞憂に終わり161号線に。湖面に浮かぶようないつもと変わらぬ白髭神社の鳥居を過ぎ、安曇川近江今津を通りマキノへ。竹生島への乗船までの時間が少しあったので、メタセコイアの道まで足を延ばすことにした。紅葉まではまだまだの様子でもう少し後の方が見ごたえがありそうだった。それでも、この並木道は好きな道で、この近くに来た時は必ずと言ってよいほど訪れる。近くの集落では、凍結用の温水が道路に噴き出ていて、厳しい冬とその訪れが刻々と近付いているのを感じさせる。


マキノプリンスホテルで乗船手続きを終え、ホテル前の砂浜にある桟橋から竹生島行きの船に乗る。季節的に風が強くなり波も荒いかと思っていたけれど、湖面は穏やかでほとんど揺れることも無く快適に進む。羽を休めていた水鳥の群れが、船のしぶきに驚いて飛び立つ姿はそんなにあわてなくてもいいのにという風に見えて面白くもあった。約20分ほどで竹生島に到着。


順路があるかどうかは分からないけれど、まずは都久夫須麻神社本殿の方を訪れる。弁才天が祀られていて、お金の神様と言うことで、奥様が小判に見立てたお守りを購入し、御利益があるといいねとすぐさまお財布に入れる。お守りって1年間しか効能が無いんだってと奥様。効能って言うものじゃありませんよ、入浴剤じゃあるまいし。ぼったくりやんとも。神様にぼったくりなんて言うものじゃありませんとよ、罰が当たりますよ。そして、素焼きの小皿に願いを書いて、岩場に立っている鳥居に向かって投げ、鳥居をくぐれば願い事が叶うといわれている拝殿に。2枚ひと組で、一枚に名前、もう一枚に願い事を書くように聞いたが、基本的に願い事をしないので、二人で1枚づつ書いた。二人ともすぐ手前に落ちてしまい、おしいとかというレベルでは全然無く、数えきれないくらいのお仲間の中に鎮座した。


拝殿を後にして、重要文化財の船廊下をくぐり抜け、宝厳寺観音堂にて千手観音立像を拝観して、急な祈りの階段を下り船着き場へ。千手観音は私の守り本尊で、御真言がオン・バザラ・タラマ・キリク・ソワカというらしい。宝厳寺では、関ヶ原の戦い辺りになる樹齢約400年のもちの木があった。奥様のもちもちの木があるよはワンピースみたいで御愛嬌。


帰りの船の時間まで50分だったので案外ハードスケジュールで余裕がなかったように思う。滋賀県出身なのに生まれて初めて訪れたことに何だか感慨深い思いがした。


オーミマリン乗船料 2,000円。
竹生島入山料 400円。


桟橋より。


周りは岩場で、接岸個所は一つしかないそうだ。


乗降桟橋付近。


都久夫須麻神社拝殿から龍神拝所を臨む。


船廊下。


五重石塔の初重塔身に彫られた四仏。


宝厳寺本堂前から乗降桟橋を臨む。